ニュース - 2017.12.15
BSA加盟企業、愛知県所在の電子部品関連製造装置等の製造・販売会社グループと国内最高額1億7000万円超の調停成立
BSA | The Software Alliance(本部:米国ワシントンDC、以下BSA)は本日、BSA加盟企業であるアドビ システムズ インコーポレイテッド(以下アドビ システムズ)、オートデスク インク(以下オートデスク)およびマイクロソフト コーポレーション(以下マイクロソフト)と、愛知県所在の電子部品関連製造装置等の製造・販売会社グループ(以下A社)との間において、A社によるビジネスソフトウェアの著作権侵害に関し、2017年10月26日にBSAへの情報提供を端緒とする国内における調停として過去最高額となる1億7414万5543円の調停が成立したと発表しました。
本事案は、BSAの「情報提供窓口」に報告された、A社がBSA加盟企業であるアドビ システムズ、オートデスクおよびマイクロソフトのソフトウェアを権利者に無断で複製し利用しているとの情報を端緒にしたものでした。
提供された情報に基づき、権利者らは代理人を通じてA社における不正利用の可能性を指摘した上で、保有・管理するパソコンへのソフトウェアのインストール状況とライセンス保有状況の調査の実施を求めていました。調査の過程で、A社においてアドビ システムズの「Adobe Acrobat」、オートデスクの「AutoCAD Inventor Suite」、「Autodesk Product Design Suite Ultimate」、マイクロソフトの「Microsoft Windows」、「Microsoft Office」、「Microsoft Project」を含む全14種類のソフトウェアの不正コピーが合計415本発見されました。
この調査結果を踏まえて、権利者らの代理人はA社との間で不正コピーされたソフトウェアの本数と賠償額について交渉してきましたが協議がまとまらなかったため、やむを得ず2017年9月26日に愛知県所在の裁判所に調停の申し立てを行っていました。その後も問題解決に向けた協議を続けた結果、A社が著作権侵害品を消去すること、損害賠償金を支払うこと、調停成立日から3年間監査を受ける義務を負うこと等を内容とする調停条項に基づき、調停が成立しました。
BSAでは、勤務先等における不正コピー(著作権侵害、不正インストール、ライセンス数を超えた利用を含む)に関する通報を受付ける「情報提供窓口」を開設しています。この窓口では、通報された情報のうち、通報者の個人情報については、BSA加盟企業を含む第三者には開示されず弁護士のみが取扱い、安心して情報提供できる仕組みになっています。
ソフトウェアの不正コピーは、新たな良質のソフトウェア開発を妨げるだけでなく、ソフトウェア産業全体の成長を鈍化させる要因であり、引いては経済成長にも悪影響を与えます。また、安全で信頼できるデジタル社会実現の大きな阻害要因でもあり、その防止のためにソフトウェアメーカーが拠出する費用負担は決して小さくないのが実状です。
こうした状況の改善に向け、BSAはソフトウェアの著作権に関わる法整備支援を目的とした政策提言活動、ソフトウェア資産管理(SAM)に関するセミナー、および各種資料の配布を実施しています。
BSAホームページ(bsa.or.jp)や違法告発.com (145982.com)において組織内の不正コピーに関する情報を発信し、ソフトウェアの適正な使用のための教育啓発活動を積極的に行っています。BSAは、著作権保有社(者)の権利保護、およびソフトウェアの正規利用社(者)保護のためにも、組織内の不正コピーに対して、引き続き法的手続きも視野に入れた積極的な活動を行ってまいります。
【組織内の不正コピーについて】
企業や学校、病院など複数のコンピュータでソフトウェアを使う組織内における不正コピーのことを指しています。現在日本でもっとも多く見られるソフトウェアの不正コピー形態でもあります。例えば、1台のコンピュータでのみ使用することが許諾されたソフトウェアのパッケージを入手して複数のコンピュータにインストールするような場合がこれに該当します。
【違法告発.comについて】
「違法告発.com」は、組織内の不正コピーの実態と情報提供の安全性等を広く訴求することを目的にしたマイクロサイトです。2014年11月にリニューアルされ、気弱な主人公が職場に潜む不正コピーに立ち向かう姿を描いた新連載マンガ「知財×ブラック」を公開しています。このほか、過去の通報案件をヒントに組織内における不正コピーの手口を読み切り漫画で紹介する「不正コピーのある風景」、BSA日本担当顧問が情報提供の安全性等をお答えする「BSAへの情報提供が安心な4つの理由」、不正コピーの通報経験者へのアンケートをもとに、通報から不正コピー使用状態の改善までの貴重な体験談まとめた「私が決断した理由」の4つのコンテンツを中心に構成されています。
【BSA | The Software Allianceについて】
BSA | The Software Alliance (BSA | ザ・ソフトウェア・アライアンス)は、政府やグローバル市場において、世界のソフトウェア産業を代表する主唱者です。BSAの会員は世界で最もイノベーティブな企業で構成されており、経済を活性化させ、現代生活を向上させるソフトウェア・ソリューションを創造しています。ワシントンDCに本部を置き、60カ国以上で活動するBSAは、正規ソフトウェアの使用を促進するコンプライアンス・プログラムを先導し、技術革新の推進とデジタル経済の成長を促す公共政策を提唱しています。
ホームページ : http://bsa.or.jp/
マイクロサイト : http://145982.com/(違法告発.com)
Twitter公式アカウント: https://twitter.com/BSA_100/
Facebook公式ページ: https://www.facebook.com/BSATheSoftwareAllianceJapan/
組織内不正コピーに対するBSAの取り組み
BSAでは組織内不正コピーの問題解決を目的に、一般から組織内不正コピーに関する情報を受付ける「情報提供フォーム*1」を設置しており、現在、有力情報に最高100万円:*2を提供する「報奨金プログラム」を実施しています。
*1 情報提供フォームのリンク先URL:https://reporting.bsa.org/r/report/add.aspx?src=jp&ln=ja-JP&_ga
*2 報奨金の提供には一定の条件があります。詳しくは、同サイト内の「報奨金の適用条件」をご確認ください。
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