ニュース - 2014.04.14

BSA、組織内違法コピー解決につながる有力情報に最大100万円を提供する 「報奨金プログラム」を期間限定で実施

BSA、組織内違法コピー解決につながる有力情報に最大100万円を提供する
「報奨金プログラム」を期間限定で実施
~昨年の同プログラムへの通報は262件。すでに3名に報奨金各100万円を提供~

世界的なソフトウェアの著作権保護団体BSA | The Software Alliance(本部:米国ワシントンDC、以下BSA)は本日、組織内違法コピーの解決につながる有力情報の提供者に対し、最大100万円の報奨金を提供する「報奨金プログラム」を、2014年4月14日から6月15日までの期間限定で実施すると発表しました。

BSAが昨年実施した報奨金プログラムは、職場における違法コピーの適正化のために勇気を持ってプログラム期間中に有力情報を提供した情報提供者に対し、その正しい行動を正しく評価し報いることを目的に実施したもので、BSAとして国内では初めての試みでした。

同プログラムには、開始直後からインターネットメディアやソーシャルメディアを中心に大きな反響を呼び、開始月の昨年6月に過去最多となる145件の通報を記録したほか、期間中には合計262件もの通報が寄せられています。この結果は私どもの予想を大きく上回るものであるとともに、違法コピーが横行している企業や団体がまだ多数あり、健全で適正な職場環境を希望する従業員が数多く存在していることを裏付けるものであったと考えています。

同プログラムの報奨金額は、当該組織内にある違法コピーの規模によって最大100万円まで変動し、報奨金は相手方から権利者に対し和解金(損害賠償金)が支払われた場合にのみ提供されるもので、昨年実施した同プログラムを通じて、現時点ですでに3名に対しBSAから最高額の報奨金100万円を提供しています。

日本の組織内違法コピーは諸外国と比較して大規模であることが特徴として挙げられます。これは、BSAへの情報提供で発覚した過去の組織内違法コピー事案に、日本企業が権利者に対し1億円を超える損害賠償金で和解したケースが10数件あることからも明らかです。

ソフトウェアの違法コピーは良質なソフトウェアの開発を妨げるだけでなく、関連産業全体の成長を鈍化させるなど経済成長にも悪影響を与えています。安全で信頼できるデジタル社会実現の阻害要因でもある違法コピー対策のために、ソフトウェアメーカーは毎年多額の費用を投じています。

BSAは今回実施する報奨金プログラムが、ひとつでも多くの職場の違法コピーを解決し、安全で信頼できるデジタル社会と、健全で適正な職場環境の促進に役立つことを期待しています。

プログラム概要

プログラム名称: BSA報奨金プログラム
対象期間: 2014年4月14日から6月15日
報奨金額:
最大100万円
報奨金支払ガイドライン
対象組織から支払われた和解金 支払われる可能性のある報奨金
2,000万円以上 100万円以下
1,500万円以上2,000万円未満 100万円未満
1,000万円以上1,500万円未満 75万円未満
500万円以上1,000万円未満 50万円未満
500万円未満 25万円未満
対象情報: 期間中にBSAの情報提供フォームから提供される組織内違法コピー関連情報
報奨金支払条件: 権利者が対象組織から和解金(損害賠償金)を受領した場合にのみ支払われます。情報提供に基づき手続きを開始するか否か、調査をするか否か、どのように調査・手続を進めるか等については全てBSA及びメンバー企業の裁量となります。
その他重要事項:
  • 公的機関及びこれに準じる民営化企業等は対象となりません。
  • BSA、メンバー企業又は他の著作権侵害防止団体が既に知っている情報は対象となりません
  • 氏名・住所・電話番号・電子メールアドレスが正確に記載され、違法コピーの種類、数等が詳細に記載されている必要があります。
  • 本プログラムの実施期間である2014年4月14日から2014年6月15日までに提供された情報に限り、情報受領日はBSAのシステム側の受信記録により判断します。
  • BSAは、調査・手続の実施、進捗状況、結果、及び実施・不実施の理由等に関する情報を情報提供者に提供する義務を負いません。

BSA報奨金プログラムの適用条件全文

BSA報奨金プログラムに関心をお持ちいただきありがとうございます。BSAでは、職場におけるソフトウェア著作権侵害に関する情報提供の促進及び当該報告の網羅性及び正確性確保のために、報奨金を提供いたします。
以下の条件を注意深くお読みください。これは、BSA報奨金プログラムの内容の詳細、当該条件に基づいて報奨金を得るための必要事項を記載したものであり、各内容を十分に理解して承認いただくことが必要です(以下「本条件」といいます。)。

適用条件

  1. BSA報奨金プログラム(以下「本プログラム」という)は、日本において発生する組織内違法コピーに関する著作権侵害(すなわち、会社又は組織が、自己の保有するコンピューター、又は職務に使用させるために自己の従業員に貸与するコンピューター上に、許諾なくソフトウェアをインストールすることにより行う著作権侵害)の報告についてのみ適用されます。
    • 本プログラムは、個人が、自身の家庭用コンピューター又はその他職務外の個人的な用途に供するコンピューター上に許諾なくソフトウェアをインストールすることにより行う著作権侵害については適用されません。
    • 本プログラムの対象となるBSAメンバーは、アドビシステムズ、アンシス、アップル、オートデスク、ベントレー・システムズ、CNC/Mastercam、ダッソー・システムズ、デル、マイクロソフト、Minitab、ニコン、PTC、ロゼッタストーン、シーメンスPLMソフトウェア、シマンテック、テクラ、The Mathworksの計17社です。(2014年4月14日現在のものであり、情報提供時にメンバーが変更されている場合には、変更後のものが基準となります)
    • 本プログラムは、以下の団体・組織の組織内違法コピーについては適用されません。
      • 国、地方自治体、地方公共団体、特殊法人、独立行政法人、国立大学法人、国公立組織、民営化企業その他役職員が公務員と全部又一部において同等の規律を受ける団体・組織
      • 役職員が刑法その他の罰則の適用について法令により公務に従事する職員とみなされる団体・組織
      • 海外に所在する団体・組織
  2. 本プログラムに基づいて報奨金を得るためには、BSAに対し情報提供を行う時点で本プログラムへの参加を申し込み、本条件に定められた条件の全てを受諾しなければなりません。
    • かかる受諾は、www.bsa.or.jpにおいて利用可能なオンライン報告フォームへの記入により行うことができます(当該フォーム上で、本条件の受諾が要請されます。)。
    • 上記以外の方法による情報提供は、本プログラムの適用を一切受けません。
    • 報告フォームの記入及び本条件の受諾をすることなく報告を行った場合も、当該報告に関する報奨金を請求することは一切できません。
    • 本プログラムの実施期間である2014年4月14日から2014年6月15日までに提供された情報に限り、情報受領日はBSAのシステム側の受信記録により判断します。
  3. 報告は、網羅的かつ正確なものでなければならず、かつ、貴方の正確な氏名、住所、電話番号、電子メールアドレス、及び報告の対象である組織における貴方の地位(該当する場合)、並びに著作権侵害の対象となるソフトウェアの種類・数及び貴方がこれを知った経緯についての詳細情報を記載していなければなりません。
    • 貴方の提供する情報は、BSA若しくはそのメンバー企業が既に知っている情報、又はBSA若しくはそのメンバー企業に対して既に報告された情報であってはなりません。また、他の著作権侵害防止団体(例えば一般社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会等)が既に知っている情報であってはなりません。
    • 報奨金を得るためには、貴方は、報告対象の組織のコンピューター上に許諾なくソフトウェアをインストールした当人であってはなりません(ただし、貴方の上司の指示により行った場合は除きます。)。また、貴方は、他の者に対して当該違法ソフトウェアのインストールを指示した者であってはなりません(ただし、貴方の上司の指示により行った場合はのぞきます。)。
    • 報奨金を得るためには、貴方は、報告を行うことにより、有効な契約又はその他の法的義務に違反することとなってはなりません。BSAは、報奨金を支払う条件として、貴方に適用される契約の閲覧を要求する場合があります。貴方は、かかる契約をBSAに提供するものとします。BSAに著作権侵害を報告したことにより貴方が契約その他の有効な法的義務に違反したとして、BSA又はそのメンバー会社に対して何らかの請求が提起された場合、貴方は、当該請求(実際に生じた弁護士報酬及び費用を含みます。)からBSA及び/又はそのメンバー会社を補償し、損害を被らせないようにするものとします。
  4. BSA及びメンバー企業は、貴方の報告の信頼性及び正確性を信じるか否か、貴方の、又は関連する著作権侵害に関する報告について調査を進めるか否か、及びどのように調査を進めるかを、その単独の裁量(メンバー企業のビジネス上の理由を含みます)により判断する完全な権利を留保します。貴方は、BSA及びメンバー企業の決定に異議を申し立てる権利を有しないものとします。
    • BSAが貴方の報告について調査を進めることを決定した場合は、貴方にその旨通知いたします。但し、BSA及びメンバー企業は、調査・手続の実施、進捗情報、結果及び実施・不実施の理由等に関する情報を貴方に提供する義務を負いません。
    • BSAによる調査中、貴方はBSA職員及び/又はその弁護士からの全ての調査及びフォローアップ調査に対し、速やかにかつ正確に回答しなければなりません。貴方は、貴方の報告する詳細情報を一貫して主張しなければならず、重大な側面についてこれに矛盾してはなりません。
    • 貴方が本プログラムに参加した場合であっても、BSAは、貴方の同意を得た場合又は法律により強制される場合を除き、貴方の氏名を公表することはありません。
  5. 貴方の報告に基づく報奨金支払、及び当該報奨金の金額は、BSAの単独の裁量により決定されます。報奨金は、BSA又はメンバー企業の弁護士が調査を進めた場合、かつ貴方からの情報提供の直接的結果として、メンバー企業が、対象組織から和解金(損害賠償金)を受領した場合にのみ、支払われます。
    • 報奨金の支払は、本プログラムの目的に合致するものでなければなりません。BSAは、いつでも、何らの通知を要せずに、理由の如何を問わず、報奨金の支払を拒否し、又は本プログラムを廃止することができます。
    • BSAは、報奨金の支払前に、本条件に定める資格要件が満たされているか否かを判断します(BSAは、その単独の裁量により当該要件を放棄する権利を留保します。)。当該要件が満たされていた場合には、BSAは、貴方を報奨金の支払対象として考慮します。

    支払金額のガイドラインは以下のとおりです。但し、BSAは、その単独の裁量において下表と異なる金額を支払う権利を留保します。

    報奨金支払ガイドライン
    対象組織から支払われた和解金 支払われる可能性のある報奨金
    2,000万円以上 100万円以下
    1,500万円以上2,000万円未満 100万円未満
    1,000万円以上1,500万円未満 75万円未満
    500万円以上1,000万円未満 50万円未満
    500万円未満 25万円未満
  6. 従前の謝礼金プログラムは、本プログラム期間中は適用ありません。
  7. 本プログラムは、法律その他の法規に抵触する場合には利用することができません。
  8. 報奨金を得るためには、貴方は、20歳以上でなければなりません。

組織内違法コピーについて

企業や学校、病院など複数のコンピュータでソフトウェアを使う組織内における違法コピーのことを指しています。現在日本でもっとも多く見られるソフトウェアの違法コピー形態でもあります。例えば、1台のコンピュータでのみ使用することが許諾されたソフトウェアのパッケージを入手して複数のコンピュータにインストールするような場合がこれに該当します。

BSAの違法コピー対策プログラムは、組織がビジネスを行う際の法律上やセキュリティ上のリスクを軽減するほか、政府による知的財産権に関する法律の順守を助け、商用ソフトウェア市場の反映や世界中のIT産業に広範な経済的利益をもたらすことに役立ちます。

違法・不正ソフトウェアは、組織や消費者を重大なセキュリティリスクにさらします。違法コピーされたソフトウェアには多くの場合、個人情報の盗難、データ損失、システムのクラッシュやセキュリティ侵害などに利用者を感染させるマルウェアが潜在的に含まれています。

ソフトウェアは、製品開発やサービス提供、社内業務の遂行、グローバル市場でのビジネスを支援する組織にとって戦略的な資産です。

情報提供フォーム及び情報提供者の個人情報の保護について

BSAは組織内違法コピーの問題解決を目的に、一般から組織内違法コピーに関する情報を受付ける「情報提供フォーム」を設置しており、年平均約400件の情報が提供されています。なお、情報提供者の個人情報に関しては、BSAメンバー企業が委任した弁護士が厳重に管理し、情報提供者の事前の許諾なしに、BSAメンバー企業を含む第三者に開示することは一切ありません。

BSA | The Software Allianceについて

BSA | The Software Alliance(BSA | ザ・ソフトウェア・アライアンス)は、世界のソフトウェア産業を代表する業界団体です。世界をリードするBSA加盟企業は、経済の活性化とより良い現代社会を築くためのソフトウェア・ソリューションの創造に年間数千億円もの投資を行っています。世界各国の政府との意見交換、著作権をはじめとする知的財産権の保護ならびに育啓発活動を通じて、BSAはデジタル社会の拡大とそれを推進する新たなテクノロジーへの信頼の構築に努めています。詳しくは、日本のBSAウェブサイト、または、BSA本部のウェブサイト/英語をご覧ください。

報道関係者連絡先
 

インフォメーションデスク
info-desk@bsa.or.jp


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