リリース記事

■2006/12/20
BSA、著作権侵害摘発協力で福井警察署より感謝状を受領
〜BSAの警察機関からの感謝状受領は、アジア太平洋地域で初めて〜

ビジネス ソフトウェア アライアンス(BSA)は12月19日、著作権侵害の刑事摘発に協力したとして福井県福井警察署より感謝状を受領いたしました。これは、インターネットのオークションサイトや掲示板を通じ、権利者に無断で複製したCADソフトを販売していた男性(27歳・韓国籍)の逮捕に際してのBSAの捜査協力が評価されたものです。BSAとして警察機関から感謝状を授かるのはアジア太平洋地域において初めてのケースです。

本事件は去る2006年10月11日、大阪市淀川区の自称コンピュータソフト販売業の男性が、BSAメンバー企業でCADソフトメーカーである米国オートデスク・インクのCADソフト「AutoCAD 2007」や福井コンピュータ(株)が著作権を有するCADソフトなどをCD-Rに複製した海賊版を、インターネットオークションやインターネット掲示板を通じ7,000円から25,000円という正規品価格の約1000分の1という価格で複数人に対し販売した疑いで、福井県警本部生活安全部生活環境課と福井署が逮捕したものです。

同感謝状は、本件捜査に際してオートデスクインクが積極的に協力した著作権者の特定や真贋鑑定などが事件解決に大きく貢献したと評価されたものです。BSAメンバー企業を代表して福井警察署を訪問したオートデスク株式会社法務部長の竹下千恵は、「私たちの捜査協力が評価され、感謝状を授かったことを大変光栄に思います。本件は正規価格の約1000 分の1で販売するなど、CADソフトメーカーとしてだけでなく、ビジネスソフト業界全体としても黙認できない悪質な事犯でした。今後も引き続き、警察機関への捜査協力は積極的に行ってまいります。」と述べています。

一方、感謝状を授与した福井県福井警察署長の水間章光警視正は、「サイバー犯罪が巧妙かつ全国に広がる中、他団体との協力関係は事件解決に不可欠。専門分野において協力していただいたことに感謝の意を表したい。」と語っています。

BSAは、安全で信頼できるデジタル社会の実現を推進するため、今後も引き続き著作権に関わる権利保護支援活動ならびに教育・啓発活動、政策提言活動を行ってまいります。

<事件概要>

販売の特徴 男性は、当初インターネットオークションを悪用し、海賊版を販売していた。
男性は、インターネット上の電子掲示板に、「高額CAD格安販売」という件名でソフト名と価格リストを書き込み、注文をメールで受け付けていた。
販売価格 掲示板の中で男性は、49種類のCADソフトのリストを掲載し、価格を5,000〜20,000円とし、「各種各社製品格安にて取り揃えております」と宣伝していた。
男性がCD-R1枚に複製し、10,000円で販売していた「BLUETREND V Ver.1.0」、「EX-TREND Win Ver.3.0」、「電子納品ツールVer.1.1」及び「電子納品ツールVer.2.3」は、正規品価格では総額1,091万円。男性は、正規品価格の1000分の1で、海賊版を販売していた計算となる。
男性が7,000円で販売していた「AutoCAD 2007」の正規品価格は、68万円。
動機 警察の調べによると、男性は、海賊版販売を業としており、生活費目的であったことを供述している。
鑑定及び告訴会社 福井コンピュータ(株)、オートデスク インク(オートデスク(株))
  • 被告人の年齢は、逮捕された当時のものです。
  • この事件概要は、社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)Webサイト上の著作権侵害事件の紹介より抜粋したものです。

BSAについて

ビジネス ソフトウェア アライアンス(BSA)は、世界80カ所以上の国や地域でビジネスソフトウェア業界の継続的な成長と、安全で信頼できるデジタル社会の実現を目指して、政策提言・教育啓発・権利保護支援などの活動を展開している非営利団体です。BSAは急成長を遂げるビジネスソフトウェア業界をリードする企業で構成されています。1988年の米国での設立以来、常に政府や国際市場に先駆け、世界のビジネスソフトウェア業界とそのハードウェア・パートナーの声を代表する組織として活動をつづけています。詳しくは、BSA日本ウェブサイトwww.bsa.or.jpまたは、BSA米国本部ウェブサイトwww.bsa.org(英語)をご覧ください。