■2006/10/31
台湾で数百万ドルのインターネット・ソフトウェア著作権侵害に有罪判決
〜執行猶予なし、2年の実刑判決〜

BSA台湾は、海賊版ソフトウェアを販売する非合法ウェブサイトの運営者が著作権侵害で有罪とされたことを10月23日（月曜日）に以下のとおり発表いたしました。

ウェブサイトを運営するLin Jung Peng（リン・ジュン・ポン）は、桃園地方裁判所において有罪を宣告され、執行猶予なし計2年の実刑判決を言い渡されました。

判決によると、リンはソフトウェアの違法コピーをCD-Rに焼き、自ら立ち上げたCAD/CAMウェブサイトを通じて販売していました。リンはこのウェブサイトを「プロフェッショナルな、商業および工業ソフトウェア」として宣伝し、まだ発売されていないソフトウェアも入手できると豪語していました。
2002年7月から2005年1月にかけて、インターネット上で注文を受け、海賊版ソフトウェアを1本あたり8,000新台湾元(US$240)から 10,000新台湾元(US$300)で販売していました。

刑事警察局による捜査に続いて、2005年1月にはリンの事業所の家宅捜索が行われ、海賊版ソフトウェアの入った1,600以上のCD-Rが押収されました。この期間、リンは約3,000,000新台湾元(US$90,000)の利益を得たとされています。 押収された中には、当時のアドビシステムズ、アジレント･テクノロジー、オートデスク、ボーランド、シマトロン、CNC/MasterCam、マクロメディア、マイクロソフト、アビッドテクノロジー、ベントレー･システムズ、PTC、ソリッドワークス、サイベース、シマンテック、トレンドマイクロ、 UGS、ベリタスの製品の海賊版が含まれています。

この事件について、BSAのアジア海賊版対策ディレクターのTarun Sawney（タルーン・スウェニー）は次のように述べています。「この判決は、急増するインターネット上でのソフトウェア著作権侵害行為に対する私たちの闘いにおける大きな進歩です。海賊行為への厳しい判決は、犯罪の重大さを明確に示すものであり、台湾の裁判所によるこの画期的な判決を賞賛すべきです。世界の経済圏がインターネット上での著作権侵害を重要視していることに、BSAは大いに勇気付けられています。」

最近米国で、数件のインターネット著作権侵害が捜査され、法の裁きを受けています。米司法省による「Operation Fastlink」の結果、テキサス州サンアントニオのJoshua Abell（ジョシュア・アベル）(24)が、海賊版ソフトウェア、ゲーム、映画、音楽をインターネットで配信する地下ネットワークに加わっていたことに対して、15ヶ月の拘禁と400時間の社会奉仕の判決を受けました。アベルのグループは175名で組織されていましたが、そのうち28名が訴追され、15 名にすでに有罪判決が下されています。

他の事件では、ソフトウェア海賊版営利ウェブサイトであるiBackupsを所有、運営するNathan Peterson（ネイサン・ピーターソン）が、米国地方裁判所において87ヶ月の連邦刑務所拘留の宣告を受けました。これはソフトウェアの違法販売に対して米国で下された中で最も厳しい判決です。ピーターソンは、海賊版ソフトウェアを違法に複製・販売したことに対する2つの著作権侵害訴因の罪状を認め、 3年の保護観察期間を言い渡されました。被告は540万ドルの返還を命じられ、この侵害犯罪に関係する資産、この犯罪からの利益による資産をすべて剥奪されます。また、被告はこの期間中に、アドビシステムズ、オートデスク、マカフィー、マクロメディア、マイクロソフト、シマンテックなど、20以上のソフトウェア企業が著作権を所有する、2,000万ドルに値するソフトウェアを販売したことを認めています。