リリース記事

■2003/06/27
株式会社モリサワがBSAに参加
-日本でのメンバー企業は21社に-

コンピュータソフトウェアの権利保護団体、ビジネス ソフトウェア アライアンス (Business Software Alliance、以下BSA、本部:米国ワシントンDC、会長:ロバート・W・ハリマン)は6月27日、株式会社モリサワ(本社・大阪市浪速区、代表取締役会長兼社長:森澤嘉昭)が、日本のローカル・メンバーとして活動に加わったと発表しました。モリサワの参加で、BSAの日本でのローカル・メンバーはジャストシステムを含めて2社となり、グローバル・メンバーを含めると、日本での活動メンバーは21社となりました。モリサワは今後、ビジネスソフトウェアの組織内違法コピー防止を目的とした日本国内での啓発活動および著作権保護活動などのBSAの活動に、他のメンバー企業とともに協力していきます。  

モリサワは、デジタルフォント(書体)の開発・供給および高品質組版用ソフトウェアを開発・販売するビジネスソフトウェア・メーカーで、モリサワの製品は印刷・デザイン業界、企業の文書制作部門などで広く利用されています。  

BSAは、世界65以上の国・地域でソフトウェアの権利保護活動を展開しています。BSAのメンバーシップには、世界規模の活動に参加するグローバル・メンバーと、アジア太平洋地域など一定範囲のエリアの活動に参加するリージョナル・メンバー、特定の国・地域の活動だけに参加するローカル・メンバーとがあります。BSAでは、日本でのソフトウェア著作権保護活動を強化するため、BSAに参加する日本のビジネスソフトウェア・メーカーを募集しています。

BSAが6月3日に発表した全世界および各国・地域におけるコンピュータソフトウェアの違法コピーに関する調査結果によると、2002年の日本の違法コピー率は前年より2ポイント低下して35%で、損害額は前年比14.4%減の14.7億米ドル(約1,748億円)でした。違法コピー率は若干低下したものの、最低の違法コピー率だった1998、1999年の31%と比べるとまだ高い水準にあります。

BSA日本担当顧問の石原修弁護士は「モリサワのように日本市場での知名度の高い企業をメンバーとして迎え入れることは、BSAの違法コピー防止のための啓発活動や著作権保護活動を強化できるので喜ばしいことです。コンプライアンス意識の高い企業や組織においてはソフトウェア管理が強化されている一方で、一部の企業・団体では依然として日常的、確信的に違法コピーが行われ、これが引き続き日本におけるソフトウェア著作権侵害の大きな要因となっています。BSAでは、モリサワを含めた日本でのメンバー企業の協力を通じて、企業や団体でコンプライアンス(法令遵守)意識を浸透させる活動を粘り強く行っていきます」と述べています。

モリサワは「当社は日本で設立されたソフトウェア・メーカーとして、日本の著作権保護団体と協力するとともに、著作権についての理解を深める啓発活動を独自に行ってきましたが、今回、BSAの世界および日本での著作権保護活動を高く評価し、活動に参加することを決定しました。ビジネスソフトウェアの著作権侵害は、組織内違法コピーによるケースが最も深刻ですが、高速インターネットの普及などを背景としたインターネットを介した違法コピーが増加傾向にあることも問題です。今後はローカル・メンバーとしてBSAの活動に参加し、日本におけるソフトウェア違法コピーの是正、防止に貢献したいと思います」と話しています。

BSAとは
 BSAは、アドビシステムズアップルオートデスクベントレー・システムズボーランドCNCソフトウェア/マスターキャムマクロメディアマイクロソフトネットワークアソシエイツノベルシマンテックなど、大手ビジネスソフトウェア会社で組織する非営利団体です。世界の65以上の国・地域でソフトウェアの権利保護活動を展開し、ソフトウェア産業の発展に貢献しています。BSAは、エンドユーザー向けにソフトウェアの著作権保護と効率的管理への理解を深めるための活動、著作権教育の支援活動などのほか、日本をはじめとする全世界で、業界団体や各種公的機関と連携して活動を展開しています。

日本では、株式会社ジャストシステム株式会社モリサワが権利執行活動に協力しており、社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)ともソフトウェアの違法コピー防止を目的とした教育・啓発活動で連携しています。組織内違法コピー撲滅を目指し、ソフトウェア著作権に対する理解促進のため、企業や組織のコンピュータ管理者向けセミナーや教育用CD-ROMの配布、経営者向けのセミナーやダイレクトメール、学校や社内掲示用ポスターの配布などの教育・啓発活動を展開しているほか、ユーザーの著作権保護に対する認知向上を図る活動を行っています。また組織内違法コピーの撲滅のため、権利者の民事的な解決のサポートも行っています。さらに、増えつづけるインターネット上の違法コピー問題を解決するため、官公庁、業界団体へも積極的に提言しています。違法コピーに関する情報の一般からの提供を促すことを目的に、テレビ広告や交通広告によるキャンペーンも実施しています。BSA日本事務局では、これらの取組みを通じて、さまざまな立場のユーザーに違法コピー問題解決の必要性を訴え、違法コピー対策に不可欠なユーザーからの違法コピー情報の提供を促しています。

BSAでは、組織内違法コピーに関する情報を違法コピーホットライン(電話0120-79-1451=なくそう違法行為)、電子メール(hotline@bsa.or.jp)、ウェブサイト(http://www.bsa.or.jp) を通じて受付けています。詳しい活動内容は、ウェブサイトに掲載しています。