経営者に求められるアクション
ソフトウェアの管理を怠るということは、IT資産の適切な管理が実現できていないばかりか、多くのリスクを内包したまま企業経営を行っているということにほかなりません。SAMの実現は、それらリスクの排除や軽減だけでなく財務的にも大きなメリットがあり、延いては競合他社に対する優位性確保につながります。
これを迅速かつ円滑に実施するためには、企業経営者を含むトップマネジメントのコミットメントが何よりも重要になります。BSAは、以下の3つのポイントが適切なSAM実現に欠かせない経営者のアクションであると考えています。
1. 経営トップの明確なコミットメント
SAMを円滑に進めるためには全社員の意識改革と協力が不可欠です。
まずは経営トップが経営戦略の一環としてSAMを実施するという明確な意思を
全社員に示すことが、SAM実現のための強力な推進力になります。
2. 経営トップ直轄かつ部門横断的な組織発足
経営トップのコミットメントだけではSAMは実現できません。
適切なSAMには管理体制の構築が肝要であり、それには多くの部門が関与することが求められます。
SAMを迅速に実現するため、経営トップ直轄組織として部門横断的なSAMプロジェクトチームを発足させることが重要です。
3. 経営トップによるボトムアップのための配慮
自社のソフトウェアとライセンスの現状把握なくしてSAMの実現はあり得ません。
この作業には非常に多くの時間と労力が必要となるため、
担当者のモチベーションも低下する可能性も否めません。
これを回避するには、経営トップが現状把握報告を直接受けるなど
プロジェクトへの継続した関与を示すことや担当者への配慮が重要となります。