リリース記事

■2011/10/18
BSAメンバー企業、大阪府下所在のメーカーとの間で調停が成立

安全で信頼できるデジタル社会の実現を推進するビジネス ソフトウェア アライアンス(本部:米国ワシントンDC、会長:ロバート・ハリマン、以下BSA)は本日、BSAメンバー企業と大阪府下所在のメーカー(以下A社)との間で、ビジネスソフトウェア著作権侵害に関し豊中簡易裁判所において2011年9月9日付で調停が成立したと発表しました。

本事案は、BSAが開設する「情報提供窓口」に提供された組織内違法コピーに関する詳細な情報を端緒に、権利者であるアドビ システムズ インコーポレーテッド(以下アドビ)、オートデスク インク(以下オートデスク)、マイクロソフト コーポレーション(以下マイクロソフト)およびシマンテック コーポレーション(以下シマンテック)の4社が、A社に対し代理人を通じて、違法コピーの存否について社内調査を求めていたものです。提出された調査報告書を踏まえ代理人からA社に対し本数確認書等の提出を複数回にわたり求めましたが、A社からは口頭および書面による回答が一切なかったため、誠意がないものと判断し2011年1月18日付で豊中簡易裁判所に調停を申し立てていました。

組織内違法コピーに関する「情報提供窓口」:
http://www.bsa.or.jp/enforcement/provide.html

BSA日本担当事務局長の松尾早苗は、「昨年の日本国内におけるソフトウェアの違法コピー率は20%と世界でもっとも低かったものの、その損害額は世界ワースト10位の1,431億円と、いまだに違法コピーが大きな問題であることを裏付ける結果となりました。今回のような組織内における侵害事案は決して希ではなく、国内における違法コピー問題はまだまだ予断を許さない状態といえます。世界に先駆け、違法コピー率だけではなく損害額も世界最少の国となるためにも、企業には不正を決して許さない強い遵法意識をもつことが今求められているのではないでしょうか」と述べています。

BSAでは「C-SAMポータル(www.bsa.or.jp/csamportal/)」「P-SAMポータル(www.bsa.or.jp/psamportal/)」等を通じたソフトウェア資産管理(SAM)の普及啓発活動や、「違法告発.com(www.145982.com)」や「情報提供窓口(電話、Webフォーム、Eメール)」を開設することで、引き続き正規ユーザーの保護ならびに違法コピーの利用を強いられている方々の環境改善を支援してまいります。

組織内違法コピーについて

企業や学校、病院など複数のコンピュータでソフトウェアを使う組織内における違法コピーが「組織内違法コピー」であり、現在日本でもっとも多く見られる違法コピー形態でもあります。例えば、1台のコンピュータでのみ使用することが許諾されたソフトウェアのパッケージを入手して複数のコンピュータにインストールするような場合がこれに該当します。

違法告発(イホウコクハツ).comについて

「違法告発.com」(www.145982.com)は、組織内違法コピーの実態と情報提供の安全性等を広く訴求することを目的としたマイクロサイトです。過去の通報案件をヒントに組織内違法コピーの手口を読み切り漫画で紹介する「違法コピーのある風景」、BSA日本担当顧問が、情報提供の安全性やポイントについて解説する「BSAへの情報提供が安心な4つの理由」、違法コピーの通報者へのアンケートをもとに、通報から違法コピー状態の改善までの体験談をまとめた「私が決断した理由」の3つのコンテンツで構成されています。

「C-SAMポータル」「P-SAMポータル」について

BSAがソフトウェア資産管理(SAM)推進のために開設したSAM情報ポータルサイトで、民間企業向けを「C-SAMポータル(www.bsa.or.jp/csamportal/)」、公共機関向けを「P-SAMポータル(www.bsa.or.jp/psamportal/)」としています。どちらも、1)ドキュメント・ライブラリ、2)SAM構築支援会社の紹介、3)講師紹介受付、という3つのSAM支援メニューで構成されており、SAMの理解に役立つだけでなく、担当の方がすぐにでも着手できるよう、構築手順書や規程、記録、基本台帳等といったSAM運用文書・帳票類を無償公開しあたり、SAMの専門家等の紹介も行っているのが特徴です。

BSAについて

ビジネス ソフトウェア アライアンス (BSA) は、ソフトウェア市場の成長とイノベーションのための環境整備を目的に、世界80ヶ国で活動している世界最大のソフトウェア業界団体です。今日、ソフトウェアは、世界中の国の経済および社会的発展を推進する上で必要不可欠であり、各国政府およびパートナー企業は、ソフトウェアに関する重要な政策・法的問題についてBSAの専門的な意見に関心を寄せています。BSAメンバー企業は、地域経済、より良い雇用の創出、さらに世界中の人々の生産性向上、つながり、安全に役立つ次世代型ソリューション実現に向け、毎年数十億ドルの投資を行っています。BSAのメンバーには、アドビシステムズ、アジレント・テクノロジー、アンシス、アップル、Aquafold、ARM、Arphic Technology、オートデスク、ベントレー・システムズ、CNC/Mastercam、コーレル、Dassault Systèmes SolidWorks Corporation、メンター・グラフィックス、マイクロソフト、Minitab、NedGraphics、オルボテック、Parametric Technology Corporation、Progress、Quest Software、ロゼッタストーン、シーメンス、サイベース、シマンテック、テクラおよび The MathWorksが加盟し、活動を行っています。詳しくは、BSA日本ウェブサイトwww.bsa.or.jp、または、BSA米国本部ウェブサイトwww.bsa.org/usa(英語)をご覧ください。

ウェブサイト